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「長野モデル」早期に確立へ
田中知事 所信表明で意欲示す
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先の出直し知事選の後、再選を果たした田中康夫知事が初めて招集する9月定例県会が26日、開会した。この日、同知事は提出議案の説明とともに、2期目に臨む所信を明らかにした。
今県会の日程は、きょう27日は議案調査のため本会議はなし。10月1・2日は代表質問となり、各会派(7人以上)の代表が登壇し、田中知事の所信表明などに対する質問を行う。
3・4・7日は一般質問と質疑を。8〜10日が各委員会に。15日が最終日で、各委員長報告と採決が行われる。田中知事の所信表明の要旨は次の通り。
知事議案説明要旨(9月県議会)
包み隠し事のない県政改革。私利私欲とは無縁な県政改革。これは先の県知事選の際、私が遊説カーから訴えた言葉だ。県内のみならび、全国、全世界から注目を集めた今回の知事選。日本の改革をリードする長野県は、「こわす」から「創る」ステージへと訴えた。
サーヴァント(公務に仕える人)リーダーとしての私は、以前にも増して謙虚に真摯(しんし)に、情報公開・説明責任・住民参加の大原則に則り、信念と行動力をもって、私が信じ、県民が願う社会の実現に向けて、全身全霊でお仕えすることをここに誓いたい。
私の選挙公約の基本的な考え方を改めてご説明したい。
私は、長野県の産業構造を、これまでの公共事業依存型から脱物質主義のスウェーデン型へと構造転換させねばならず、この哲学に基づいて全国に先駆け、これまでの公共事業のあり方を見直し、産業構造の転換を図っていこうと、繰り返し申し上げてきた。
それは、県民が支払う税金の使い道、事業の決め方や進め方、そのすべてを公僕である私と、県の全職員が、問題解決型志向で根底から組み立て直す作業でもある。
1年9カ月の前県政を、いかに捉えるかの最大争点でもあった「脱ダム宣言」が意味するところは、コンクリートを使ったダム建設の是非や、環境問題にとどまらない。それは、「福祉医療・教育・環境」分野への傾注投資によって、それらの分野における新たな雇用の創出を図り、ひいては県の経済や社会の活性化を図っていこうという意思表示でもある。
量から質への発想の転換が叫ばれて久しいが、諸外国よりはるかに成長をとげたはずの日本社会には、閉そくと疲弊の空気が色濃く漂っている。
こうした中、日本の改革をリードする私たちは「長野モデル」を早期に確立せねばならない。「優しさ・確かさ・美しさ」の観点に立ち、県の基幹産業たる「製造業・農林業・観光業」が持つ潜在能力と、21世紀型の新たな労働集約的産業とも呼ぶべき「福祉医療・教育・環境」の連携と融合。その実現に当たり、パブリック・サーヴァントたる私たち県職員一人ひとりは、「県民のよろこびは、私のよろこび」という奉仕の精神を抱いて、向上心にあふれる県民と、県民を結びつける接続コードの役目を果たしながら、新たな産業を育成し、雇用の創出を図ってまいりたい。
そのためにも、人びとが自律的に判断し、行動する“日本のスウェーデン”として、民間活力を導入しながら、県内全域に10ギガビット程度の光ファイバー情報ネットワークを早期に構築し、「いつでも・どこでも・だれもが」の合言葉に共鳴する起業家精神にあふれた人びとが移り住める長野県をめざしたい。
あわせて豊かな農作物と自然環境に恵まれた長野県へと、国内外から訪れるお客様に満足いただき、リピーター(繰り返しの訪問者)になっていただく上でも、顧客の目線に立ったサービスの充実に向け、全県的な取り組みをめざしたい。
失職を経て、私は「しなやかな改革」として、「水直し・森直し・道直し・田直し・街直し」の「5直し」と、より改革を具体的に進める上での「8つの宣言」を掲げてきた。
5直しには、ダムに頼らない河川改修に象徴される自然再生型公共事業の促進、森林整備を始めとする緑の公共事業の拡大、「マンション軽井沢メソッド宣言」に基づく「人間」回復の視点に立った景観保全と街づくりなど、すでに実行されている事柄もある。
5直しとは、治水・砂防・治山・土地改良などの公共事業にとどまらない、事業のための事業、あるいは事業が事業であり続けるために、さらには組織や団体の存続のために、といった考えを排し、まさに納税者の目線、地域を担う住民の願いに立ち、より少ない金額でより多くの効果をもたらす、望ましい公共事業のあり方を追求していかんとする心意気である。
先に6月県会でも申し上げたが、浅川、砥川のダム建設は完全中止とする。「脱ダム宣言」を経て、選挙戦での約束に基づき、浅川ダム本体工事請負契約に関し、9月25日をもって契約の解除を行った。今後は、庁内に設置した治水・利水対策推進本部を中心に、約8割を河川改修、約2割を流域対策で対応する代替案の枠組みに従い、両河川の総合的な治水・利水の具体的な対策の取り組みを推進してまいる。
また、残る7河川については、治水・利水ダム等検討委員会での議論を注視しながら見守る所存である。
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