2003年4月14日 >>>戻る
飯田市区は保守系3氏
下伊那郡区は現職2氏

〜県議選総括〜

飯田市区(定数3)
古田芙士 62自現 14431
小林利一 55無新 11430
小池清 45無新 11016
村松直美 44共新 9235
吉川明博 48無新 6669
下伊那郡区(定数2)
森田恒雄 70社現 15112
佐藤友昭 43自現 14306
熊谷美沙子 33無新 6452
木下征義 62共新 5588

 統一地方選前半の県議選(定数58)は13日、無投票の佐久市(同2)を除く29選挙区で投票が行われ、即日開票の結果、56議席が決まった。3議席を5人で争った飯田市区は、唯一の現職古田芙士氏が逆風にもかかわらず、1万4400票を獲得、トップ当選で5選を飾った。残り2議席は、いずれも保守系新人で前市議の小林利一、小池清の両氏が1万1000票台で初当選を果たした。また、2議席を4人で争った下伊那郡区は、現職の森田恒雄氏が1万5000票を獲得、トップ当選で6選を飾った。昨年の補選で初当選した佐藤友昭氏が約800票差で2選を果たした。両区とも「知事支持」を訴えた新人が全員落選した。

飯田市区

 田中知事になって初の県議選は、昨年の知事不信任決議と出直し知事選を経て、県政改革に対する県議の姿勢、知事との距離、長引く不況の中での景気・雇用対策などが焦点になった。知事に不信任を突きつけた現職に対し、知事支持を訴える新人が挑戦する選挙区が相次ぐなか、飯田市区は現職の塩沢昭氏が引退したものの、4選を目指し出馬を表明していた今井勝幸氏を含め、一時は保守系の候補予定者が4人とかつてない大激戦が予想されたが、今井氏が思わぬけがでリタイア。前回と同じ5人が立候補し、最後まで気の抜けぬ混戦とはなったものの、全般的に有権者の関心は低く盛り上がりに欠ける選挙だった。

 こうした中で、不信任決議に賛成した唯一の現職古田氏は、前回票を100票余り減らしたものの、現職の強みを発揮し、貫禄を示した。投票率が10%以上低下した中では、相当の上積みと言える。組織の引き締めと塩沢票、今井票の取り込みが奏効した。

 2位争いは、前市議の小林氏が約400票の差で制したものの、投票率の低下もあり、思惑通りには票が伸びなかった。市議会最大会派みらいの支援、連合飯田地協の推薦に加え、同じ丘の上を地盤とする今井氏の不出馬という追い風の中で、なかなか組織が引き締まらず、苦戦したあとがうかがえる。

 小池氏は「塩沢氏の後継者」を標榜。地元下久堅を中心とする竜東地区の盛り上がりと、宮下創平代議士の後援会の協力、公明票も得て3位に食い込んだ。候補の若さと将来性をうまくアピールし、組織に勢いが日増しについてきたことがうかがわれた。

 「知事支持」を訴えた日本共産党の村松直美氏は前回票に約400票上乗せした。投票率が大幅に低下した中で、この得票結果は善戦と評価できるが、悲願の初議席獲得はならなかった。また、知事の支援を受けた吉川明博氏は6000票を超えたが、当選には及ばなかった。

下伊那郡区

 現職2人と新人2人の対決となった下伊那郡区は、森田氏が後援会の底力を発揮、前回票を維持し、1万5000票余りを獲得して初のトップ当選を果たした。

 昨年の補選に続いて2回目の戦いとなった佐藤氏。今回は自前の組織づくりに励み、女性や若い層へも積極的浸透、自民党籍への反発を最小限に抑え、1万4000票余で2位当選を飾った。補選に比べ1万票以上減らしたものの、見事に再選を果たした。

 田中知事支援と「唯一の女性候補」を売り物に善戦した熊谷氏。出遅れた上に知名度不足を解消するまでに至らず、届かなかった。

 また、昨年の補選で獲得した1万5000票余をもとに、2度目の挑戦となった木下氏。補選の勢いをそのまま持ち込みたかったが、追い風は吹かず及ばなかった。

 今回の投票率は74.08%で、前回に比べ約5%も低下、一見盛り上がったように見えた選挙だったが、実際には有権者の関心は比較的冷めていたことを伺わせている。

 今回初めてトップ当選を飾った森田氏は、多選批判などが強く、当初から後援会が危機感を持って戦いの臨んだことが結果的には、大きな成果となった。支持者の高齢化もあり、同士のうちでも「前回票を維持することは相当に難しい」といわれた。が、生き残りへ危機意識を持って戦うことの大切さを、身にしみて感じたことだろう。

 一方、再選を果たしたものの、前回の補選で獲得した2万5000票余を、今回1万票減らし、2位に甘んじた佐藤氏。補選は参考に過ぎないとはいっても、自民が社民に1位の座を譲ったことは今回が「歴史的な選挙」として後世に残ることになろう。



県議選・市区保守系3氏、郡区現職2氏
市区・喜びの声3派
郡区・2派

製作・著作:南信州新聞社/南信州サイバーニュース