2004年9月18日 >>>戻る

連続殺人、27歳男を逮捕


西本容疑者

 高森町吉田で8日、1人暮らしのパート従業員、木村あい子さん(74)が自宅玄関で殺されているのが見つかった事件で、飯田署の捜査本部は17日午後8時10分、強盗殺人の疑いで本籍・飯田市桜町、住所不定、無職、西本正二郎容疑者(27)=住居侵入などですでに逮捕=を再逮捕した。西本容疑者は供述の中で、4月の飯田市大王路、無職、島中実恵さん(77)、8月の同町出原、無職、加藤仁さん(69)が殺された事件のほか、愛知県内で今年1月に起きたタクシー運転手殺害事件についても関与をほのめかしており、連続強盗殺人事件として裏付け捜査を急いでいる。

 捜査本部によると、西本容疑者はζ13日午後5時20分ごろ、飯田市下久堅の会社員(56)宅に侵入し、室内を物色したとして、住居侵入と窃盗未遂の疑いで緊急逮捕された。その後の調べで、木村さん殺害について自供。供述に基づいて飯田市内の山中を捜索したところ、凶器のナイフと木村さん宅から奪われた財布やセカンドバッグが見つかった。

 調べでは、西本容疑者は7日午後7時20分ごろ、木村さん方の玄関で、応対に出た木村さんに対し、殺意を持っていきなり持っていたナイフで胸を突き刺した。木村さんを失血死させたうえで、財布や現金約6000円などが入ったセカンドバッグを奪った疑い。西本容疑者は「申し訳ないことをした」と容疑を認めているという。

 西本容疑者は4月27日の飯田市大王路、無職、島中実恵さん(77)が自宅で絞殺された事件と8月14日の高森町出原、無職、加藤仁さん(69)が胸を刃物のようなもので刺殺された事件についても犯行を認め、自供しているという。

 捜査本部はこの日、3件の捜査本部を統合。「飯田市及び高森町における連続強盗殺人事件特別捜査本部」(本部長・小口彰夫刑事部長)を新たに設置した。動機や手口などについて追及し、事件の全容解明を図る方針だ。


全容解明に努める

 「9月8日の発覚以来、捜査本部を設置して延べ2000人の捜査員を投入。組織捜査と捜査員の懸命な努力によって、10日目にして被疑者を逮捕することができた」-。飯田署の捜査本部は17日午後10時、同署3階会議室で会見を開いた。

 冒頭、小口彰夫刑事部長は「窃盗犯人が居直った可能性が認められたことによって、市内で発生している窃盗事件との関連も捜査していたところ、9月13日に住居侵入と窃盗未遂事件があり、被疑者を逮捕。追求していたところ、本件犯行を自供したため逮捕した」と説明。「西本容疑者は4月の島中実恵さんと8月の加藤仁さんの殺害についてもほのめかしているので、捜査本部を統合して『飯田市及び高森町における連続強盗殺人事件特別捜査本部』を設置。真相解明を強力に推進する」と話した。

 竹内勇次・飯田署長は被疑事実を読み上げ、「殺人事件の被害者である木村あい子さんの御霊前に対し、謹んで犯人逮捕の御報告を申し上げるともに改めて御冥福を申し上げます」と言葉を贈り、「親族や高森町を中心とした地域住民の皆さまには、事件捜査にあたり聞き込みなどの捜査活動に多大な協力を賜りました。今後は徹底した取り調べにより、関連すると認めらる事件について追求し、事件の全容解明に努める」と述べた。


 飯田署管内では今年に入って、独り暮らしの高齢者ばかりを狙った殺人事件が3件発生。木村あい子さん殺害の疑いでこの日、西本正二郎容疑者(27)が逮捕されたことで、いずれも独り暮らしの高齢者を狙った連続殺人事件に発展した。わずか5カ月の間に発生した3件の殺害事件には▽独り暮らし▽高齢者▽殺害現場▽殺害の時間帯-など共通点が多く、手口なども似ていた。

 木村あい子さん
 今月8日正午過ぎ、訪れた飯田市内に住む長女(45)によって発見された。長女が持っていた合鍵で玄関を開けたところ、木村さんは自宅玄関で普段着のまま血を流して仰向けに倒れており、胸には複数の傷があった。司法解剖の結果、死因は刃物で刺されたことによる失血死。遺体発見時は玄関や勝手口、窓などがすべて施錠されており、財布が無くなっていた。自宅は木造2階建て。40年ほど前に夫と死別。15年ほど前に長女が飯田市内に嫁ぎ、10年ほど前に二女が県外に嫁いでからは独り暮らしだった。

 加藤仁さん
 8月14日、木村さん宅から約1・5キロ離れた同町出原の自宅玄関先で、仰向けで倒れているのを、様子を見に来た弟ら3人によって発見された。柳刃包丁のようなもので左胸など数カ所刺されており、司法解剖の結果、死因は刃物で刺されたことによる失血死と判明。発見時は玄関先で上半身裸、下は作業ズボン姿で仰向けに倒れており、遺体にはカーペットのような布が掛けられていた。室内に土足の跡があり、財布がなかった。玄関と窓はすべて施錠。自宅は木造平屋建て。約10年前に妻、約13年前に1人息子を、それぞれ事故で亡くしてからは、独り暮らしだった。

 島中実恵さん
 4月27日午後5時40分ごろ、島中さんが自宅の居間で鼻から血を流して死んでいるのを、夕食を運びにきた長女(51)が見つけた。首にはひものようなもので絞められた細い跡があり、死因は窒息死。凶器は特定されていない。普段着姿でうつぶせに倒れており、玄関にかぎはかかっていなかった。自宅は木造平屋建て。約20年前に夫と死別してからは独り暮らしだった。





連続殺人、27歳男を逮捕
知人語る西本容疑者「不登校がちだった」
「安心して寝られる」、地元住民の声

製作・著作:南信州新聞社/南信州サイバーニュース