2004年9月21日 >>>戻る
連続殺人「金が欲しくてやった」
 高森町吉田の独居女性殺害事件で、逮捕された西本正二郎容疑者は警察の調べに対して、町内の独り暮らしの高齢者を知るために「地元の有線放送の電話帳を使った」などと供述していることが分かった。

 有線電話番号帳は高森町有線放送農協が発行。町内の約8割が加入しており、加入世帯や町公共機関などには無料で配布されている。未加入者に対しても1部1000円で販売している。

 加入世帯の電話番号のほか、家族構成や地区などが記され、家族構成の欄に同居家族が記載されていないと独り暮らしの家かどうかが特定できるという。

 特捜本部によると、西本容疑者の使った電話帳には木村さんの欄に印が付けてあった。西本容疑者は「地元の農協が発行している有線放送の電話番号帳を見て独り暮らしの人を探した。その後、住宅地図を使って木村さんの住所を調べた」などと話しているという。

 殺害された木村さんに加えて、同じ高森町で刺殺された加藤仁さんも、この電話帳に名前が載っており、加藤さんについても西本容疑者が電話帳を使って独り暮らしかどうか調べていた疑いがあるとみて調べている。



 高森町吉田の独居女性殺害事件で、飯田署の特捜本部は18日、強盗殺人容疑で逮捕した西本正二郎容疑者の供述に基づき、飯田市大瀬木の山林などを捜索、木村さんを殺害した際にはいていたとみられる靴のうち右足の靴を発見した。

 西本容疑者は計4件の事件について犯行を認めており、特捜本部はこの靴がほかの現場にあった足跡と一致するかどうかについて調べている。

 捜索現場は国道153号から西へ約2キロの市道沿いで、17日に木村さん殺害に使ったとみられるナイフが見つかった山林の周辺。捜査員たちは、市道の脇を流れる川や土手周辺の草を刈りながら、事件に関係する証拠の発見に全力を挙げた。特捜本部は、犯行の証拠を隠すために捨てたとみている。

 これまでの捜索で、凶器となったナイフと財布、セカンドバックなど110点が、同じ山中で見つかった。新たに見つかった靴はナイフの近くにあったという。左足の靴はまだ見つかっていない。




 また、木村さん殺害について西本容疑者は、現金を奪う目的で道を尋ねるふりをして、油断させ、いきなり刺したことが特別捜査本部の調べで分かった。

 西本容疑者は殺害する際、玄関で「すみません」と声を掛け、応対に出た木村さんをいきなり刺した。「道を尋ねるふりをして、玄関に呼び出してから刺した」などと供述している。

 これまでの調べで、西本容疑者は7日午後7時20分ごろ、木村さん方に侵入。玄関に応対に出た木村さんの胸を、持っていたナイフでいきなり刺し、現金約6000円入りの財布が入ったハンドバッグや預金通帳、印鑑などを奪って逃走した疑い。

 殺害の動機については「金が欲しくてやった」と話し、涙を流しながら「謝っても仕方ありませんが、すみませんとしか言いようがありません」と話しているという。

 西本容疑者は消費者金融や知人らか借金を抱えていた。2年ほど前から定職にも就かず、1カ月ほど前からは乗用車で寝泊りを繰り返していた。調べに対して「生活費がなかった。金に困っていた」と供述している。

 西本容疑者は今月13日、飯田市の民家に侵入し、金品を物色したとして窃盗未遂などの疑いで逮捕されたが、飯田市周辺の複数の空き巣被害現場でも同様の足跡が発見されており、特捜本部で関連を調べている。



連続殺人「金が欲しくてやった」
「許せない」「憎い…」被害者の関係者ら

製作・著作:南信州新聞社/南信州サイバーニュース