飯田市大休の多摩川精機(萩本範文社長)は5日、ボーイング社の次世代新型航空機B787(ドリームライナー)のパイロットコントロールシステムに使用される角度センサー並びにモーターで、米国の搭載電子機器メーカーと長期協定を契約したと発表した。
同航空機はボーイング社の次期主力中型旅客機で200―300席クラス、コンポジェット材料により軽量化した機体に最新鋭のジェットエンジン2基を搭載し、太平洋横断はもちろん、東京から南アフリカ共和国までの直行フライトを可能としている。
飛行制御はフライ・バイ・ワイヤ(FBW)を採用し、そのシステムの中でパイロットとコンピュータの接点となるパイロットコントロールシステムは極めて重要なアイテム。航空機開発では日本の多くの関連メーカーが参入しているが、今回、同社も参入することになった。
同システムは、米国カリフォルニア州アーバインにある航空機システムで実績を持つロックウェルコリンズEMS社が担当。正副操縦士用にハンドル、コラムおよびペダルなどから構成されるが、それらの動きや操作力を検出するセンサー5種類とモーター1種類を多摩川精機が担当する。センサーは、現在ハイブリッド自動車などのセンサーとして広く採用されている同社のVRレゾルバ(シングルシン)の原型品だ。
B787は08年の初飛行に向け開発が急ピッチで進んでおり、現在273機のオーダーを受け、生涯生産数は2300機以上、最大で年産120機を計画している。同社のセンサー、モーターも来年3月までに開発を完了し、初回品を納入。量産は06年からスタートし、20年までの長期にわたって納入していく方針だ。
同社昨年度売上は297億円(11月20日決算)だったが、そのうち航空・防衛分野の売上は84億円。同社では「航空機関連事業を重要な柱ととらえ、今回のプログラム参加を契機として、今後さらに海外民間航空機関連事業への展開を加速させる予定」としている。
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