2005年4月22日 >>>戻る

西本被告 罪状ほぼ認める

 飯田市、高森町、愛知県春日井市で昨年起きた4件の連続殺人事件で、強盗殺人などの罪に問われた本籍飯田市、住所不定、無職、西本正二郎被告(28)の初公判が21日、長野地裁(土屋靖之裁判長)で開かれ、西本被告は、起訴された6つの罪について土屋裁判長の「間違いありませんか」の問いに「ある。加藤さんでは現金26万ではなく、53万7300円を奪った。ほかは間違いありません」と起訴事実をほぼ認めた。

 西本被告はこの日、髪を短く刈り、ジーパンにトレーナー姿で法廷に現れ、傍聴席を見渡すように着席。罪状認否では顔を上げ、低い声で土屋裁判長に答えた。

 検察側は冒頭陳述で、西本被告が交通事故を起こして入院し、仕事を辞めて車上生活を始めてから、空き巣を繰り返し、昨年1月からの9カ月間で独り暮らしの高齢者ら4人を次々に殺害して現金を奪うに至った経緯や動機を詳述した。

 これによると、昨年1月13日に春日井市内でタクシー運転手、湊保雄さん(当時59)殺害では、ひったくりに失敗したためタクシー運転手から売上金を奪うことを計画。ひ弱で高齢な乗務員を選び出し「運転手を確実に殺してから売上金を強取する」と決意した。

 4月26日に飯田市大王路、無職、島中実恵さん(当時77)絞殺の件は、島中さんが独り暮らしであることを下見して確信、留守中に盗みをはたらこうと決意した。だが、島中さんが夕方になっても家を離れなかったため殺害して室内を物色することを決めた、と指摘。湊さん殺害で大量の流血があったことからロープを使って首を絞めた、と犯行に至るまでの心情を明らかにした。

 8月10日に高森町出原、無職、加藤仁さん(当時69)刺殺の件は、同棲していた女性宅にあった有線電話帳から狙いやすい独居老人を選び出し、住宅地図で自宅場所を確認し何度も下見をした上で「隣家もなく、人目にも付かない場所にあるなど、一番条件がそろった家だ」と考えた、と指摘。「ナイフで心臓を刺せば、言葉を発する余裕もなく殺せる」と計画を練り、殺害を実行した。

 9月7日に同町吉田、パート従業員、木村あい子さん(当時74)刺殺の件は、一度空き巣に入った際に何も盗むことができなかったものの、高額領収書があったことから「現金を所持しているはず。在宅の時間を狙えば現金が入る」と考え、加藤さんと同様の手口で、玄関で対応に出た木村さんをナイフで突き刺した。

 一方、弁護側は検察側の冒陳内容をほぼ同意。今後の公判で、人格の心理学的な解明を目指す「情状鑑定」を申請する方針だ。

 現金計約60万円を代償に飯田市や高森町の独居老人など4人の命が奪われ、異常性や衝撃を与えた事件は、動機や計画性など情状面を中心に審理が進むことになる。

 次回公判は5月25日午後1時15分から同地裁で開く。
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製作・著作:南信州新聞社/南信州サイバーニュース