2006年10月12日 >>>戻る
西本被告、他の殺人ほのめかす
 飯田市、高森町、愛知県春日井市で2004(平成16)年に起きた4件の連続殺人事件で、強盗殺人など9つの罪に問われ一審長野地裁(土屋靖之裁判長)で死刑判決を受けた本籍飯田市桜町、住所不定、無職、西本正二郎被告(29)の控訴審初公判は11日、東京高裁(原田國男裁判長)で開かれ、西本被告は「愛知の事件の前にも殺人をやった」と述べ、4件の強盗殺人のほかに殺人を犯していたことを自ら証言した。

 西本被告はこの日、髪を短く刈り込みメガネを掛け、黒色のシャツと運動用長ズボン、サンダル履き姿で法廷に姿を見せた。被告人質問は弁護人が行い、この日までに西本被告が弁護人あてに出した手紙の内容について尋ねた。西本被告は控訴理由や現在の心境、強盗殺人での犯行の様子などについて、後ろで手を組み立って証言した。

 閉廷間際、西本被告は弁護人に対して「一審の死刑判決に不服はなく、生きて罪を償うのではなく一日も早く刑が確定して、執行されることを望む。全てを話せればどんな判決になっても(上告は)しない」とした。

 また「今日の法廷では話したいことを話せたか」との質問に対し、「まだまだ足りない。自分の都合のために刑事やほかの人に話せなかったことがある。愛知の事件の前にも殺人をやっている」と証言。原田裁判長は弁護人の意向により被告人質問をここで打ち切り閉廷した。

 公判は約1時間開かれ、冒頭で西本被告は一連の犯行の中で「一部は警察に事件を起こす前に検問などで、何かと犯人扱いされた上、容疑が晴れても謝罪がないなど、恨みがあったため犯行を考えた」とした。その上で、03(平成15年)年9月23日夜、飯田市内のアパートに忍び込み現金1020万円と財布2個(時価合計約10万5000円相当)を盗んだ犯行と翌年4月26日、飯田市大王路、島中実恵さん(当時77)方で島中さんの頸部(けいぶ)を持っていたロープで絞めて殺害し、現金1万5000円を奪った事件では、盗みに入った場所と強盗殺人をした場所が、それぞれ警察寮と飯田署から近かったことを挙げ、「警察への挑戦のつもりで、犯行場所を選んだ」とした。

 また、04年1月13日夜、愛知県春日井市内の路上で停車中のタクシー車内で同市内のタクシー運転手、湊保雄さん(当時59)の首をフィッシングナイフで突き刺して失血死させ、現金1万8000円を奪った事件について、取り調べやこれまでの公判での「愛知県内でひったくりが思うようにいかず、強盗殺人をした」との証言を偽りだったとして、「当初から、ナイフのほかにロープを用意してタクシー運転手を殺すつもりだった。個人タクシーの方が雇われの運転手より蓄えがあると思った。免許証を奪い、書いてある住所にも押しかけるつもりだった」とこれまでに証言しなかった内容を明らかにした。

 閉廷後、弁護側は「(ほかにも殺人をやっているというのは)初めて聞いた。今後どのように質問していくか検討したい」としていた。弁護人によると、控訴趣意書は地裁の判決が違憲にあたることや、愛知県の強盗殺人以外の3件の強盗殺人にも自首が適用されること、愛知県の強盗殺人が自首と認められたが減刑理由に反映されていないことが主な内容で、量刑不当の申し立てはないという。
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