「温泉宿舎天竜峡は飯田市が買い取ってまともに運営できるのか」「なぜ天竜峡は観光客が来なくなったのか。トイレがないことと、バスを洗って気持ちよく送り出せるシステムがないことが原因だと運転手から聞いた」―。飯田市議会土地利用計画特別委員会(矢澤芳文委員長)が23日、土地利用計画策定市民会議と市役所保健センターで開いた懇談会で、市民会議の委員からこんな意見が上がった。このほか、中心市街地のりんご並木やプール跡地など飯田市の土地利用をめぐる重要な問題点が相次いで浮き彫りにされた。
市は27日開会する定例議会に土地利用計画審議会条例、土地利用基本条例、都市計画法施行条例の各制定案を提出する。これを前に、議案審議を行う特別委員会が市民会議の意見を聞くため、今回初めて懇談会を開催したが、市民会議の委員からは条例に関する意見より、市の現状に対する意見が多かった。懇談会には約30人が出席した。
天竜峡の観光については「お客さんの目線や相手の立場に立って物事をやっていない」と、観光客を受け入れる地元の意識の問題を指摘する声もあった。また、中心市街地の活性化について「昨年、国会で活性化法案が相次いで成立したが、飯田市は大臣官房の動きに鈍感。もっと真剣に考えてもらわないと困る」との苦言も。「歩いて暮らせるまち、にぎわいのあるまちをつくるため、気軽に散歩できる歩道をつくってもらいたい。地域のシンボルとなる道路整備が必要だが、りんご並木の現状は気軽に楽しんで歩ける歩道がない。わい化りんごが植えられ、教育なのか観光なのか整理してもらいたい。縦線は一方通行にし、ポケットパークをつくったり、道路をうねらせ木を植えて景観をつくっては」との提案もあった。
中心市街地の防災対策に関連して、市民プール跡地の高度利用について「住民の避難場所にするため、地下にタンクを設置し、飲料水を確保する。1階はプールでもいいが、2階以上はコミュニティーで使えるようにしてはどうか」との提案も。谷川公園から中央公園一体の再開発の必要性を指摘し「このままでは中心市街地は死んでしまう。総合的に活性化を図る必要がある」との意見もあった。
このほか「アップルロード沿いは白地のため無秩序な開発をしないよう規制をして」「飯田は農地が少ないので、農地の保全を第一に考えることが必要。宅地は人口減の中でアパートの空きが目立つ。既存の住宅も空家が多く見られる。農地を潰して宅地を増やすのは時代遅れ」「土地利用計画が円滑に進むためには、土地の所有者と市の役割が重要になる。土地の所有者は市が実施する施策に協力するよう説得力のある対応が必要。市は地域住民のまちづくりを積極的に支援せねばならないが、実のある支援をお願いする」「表向きはすばらしい計画だが、市はより一層の具体策を打ち出してもらいたい。竜東地区の住民は小中学校がどうなるか不安が大きいので、方向性を示して。若者定住のネックは飯伊の所得の低さ。魅力ある職場が少ないので、工場を誘致して」などさまざまな要望意見が出た。 |